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作品詳細

闇の中の魑魅魍魎
ヤミノナカノチミモウリョウ

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カテゴリー
劇映画 
公開年月日
1971年06月19日 
製作会社
中平プロ 
配給会社
松竹映配 
レイティング
一般映画  
英語名
Chimimoryo  
上映時間
108分  

幕末の土佐で活躍した異端の絵師金蔵のちの絵金の若き性と、あらしのような生命の内面を描く。主役金蔵には、最近脚光をあびている状況劇場の麿赤児。メイン・スタッフは近代映協チームが当り、榎本滋民原作の「血みどろの絵金」を「裸の十九才」の新藤兼人が脚本を担当した。監督はしばらく香港で作品を手がけていた中平康、撮影は「こころの山脈」の杉田安久利。中平監督は、この作品のために自らプロダクションを興した。

スタッフ

製作
中平康
製作協力
近代映画協会高島道吉
原作
榎本滋民
脚本
新藤兼人
監督
中平康
撮影
杉田安久利
音楽
黛敏郎
美術
大鶴泰弘
録音
小島良雄
照明
岡本健一
スチール
新藤次郎
編集
榎寿雄
助監督
星勝二

ストーリー

絵師金蔵は二十歳。長身、たくましい骨大な体躯。しかし、彼の評判はよくない。きちがい、変態という蔭口がたたかれ、事実、彼は傲慢で不潔であった。天才が常にそうであるように、彼もまた自らを信じることが強かった。彼の母は髪結である。父も髪結である。彼の才能を発見したのは母親クメだった。母は彼を士分待遇の御城絵師に仕立てようと異常な情熱をたぎらせた。金蔵の才能を買った師の推せんと母の熱望によって彼は江戸に遊学した。出京するや早速師についた金蔵だったが、すでに自らを権力にならすことによって、保身の安定をはかろうとする狩野派の堕落はひどく、そこには人工美はあっても生きた美はなかった。こうして、政治と文化の中心である江戸に失望してゆき、女にはしり、酒におぼれ、刺青の倒錯の魔力に魅せられていった。三年の歳月が流れ、彼は土佐へ帰った。城下は不気味な胎動をはらみ、友人武田市之助は革新運動に参加すべく脱藩を試みていた。しかし、彼には体制を一新させようとするこの運動には率直に飛び込めなかった。彼は師の世話で御城絵師の一人に加えられ、土佐に帰ってきた徳姫の注文で、師の美雅と共に奥書院の襖絵を描くことになった。これと前後して、母の妹の旅芸居の一行がやってきたことから、金蔵の出生の秘密が暴き出されそうになるが、母は永遠にその秘密を葬ろうと自ら剃刀で命を断った。鮮血に染った母の美しい死に顔を金蔵は凝視する。彼は権力への挑戦として、美雅と、江戸の師の名でニセ絵を描き始めた。しかし、金蔵に深い影響を与えた倫落の女雪も、ニセ絵は抵抗のためなら描いてもいいが、ゼニのために描いてはならないといって自決した。金蔵は追放された。いまや金蔵は権力の門から閉め出され、野にさまよいでた。そこに待っていたものは南国の騒ぐ血を持つ農漁民であった。死んだ絵の世界から追放された金蔵は、生きた絵の世界へといまこそ一歩をふみこんでゆく。こうして、金蔵の体内から太々しい生命力の溢れる原色の泥の世界が生まれるのである。

仕様

  • カラー/モノクロ: カラー
  • 映写フォーマット: フィルム /35mm /ビスタ
  • サウンド: モノラル

その他

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